【インド新規事業立ち上げ物語】(第140話)ATMSでインド交通事情の改善を牽引するプネ


※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
※ 現在Goziokiでは「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の立ち上げ準備を進めている
※ ”SALSH”を通じて、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動を後押しすることを意図している
※ インド現地での動きについては出張の総括動画をご参照

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1.ATMS(アダプティブ交通管理システム)

インドのスマートシティ5都市を紹介するシリーズの最終回。今回はインド西部に位置するマハラシュトラ州にあるプネ(人口700万人)、中でも同市が力を入れる「交通管理システム」を見ていきたい。

ATMS(アダプティブ交通管理システム)というものがあり、多くの大都市で導入されているが、プネはATMSを市全体で導入するその取り組みの規模感で注目を集めている。

ATMSは、一言で言えば「信号機制御による交通渋滞の緩和」である。道のリアルタイムデータを収集し、それを踏まえ、どのタイミングでどの信号をどう変えていけば車の流れが良くなるのかを考えていくものである。

交通量、交通状況、歴史的データ、時間帯など、考慮すべきポイントは多岐に亘る。

2.グリーンウェーブ

自動車両の動きは一連の「流れ」なので、1つの信号機(交差点)を無事に渡ることだけがポイントなのではなく、その積み重ねの中で全体がスムーズに動いていくことを目指していく。

このため、信号機間の同期は大変重要になってくる。またその中で「グリーンウェーブ」と呼ばれる、複数の信号機で連続して緑信号を灯すことで、一定方向への流れを後押しするテクニックなども存在する。

3.続く進化

ATMS導入に終わりはなく、AI技術との統合、歴史的データの更なる蓄積、環境変化に伴う交通事情の変化、市民からのフィードバックなど、最適化の余地はいくらでもある。

プネには今後も技術的なアップグレード、システムカバレッジ範囲の拡大、新しい交通管理戦略導入などを通じて、インドの交通事情の改善をリードしていくことが期待される。

※その他のスマートシティ(の目玉取り組み)紹介:
(第136話)ベンガルール
(第137話)ビシャーカパトナム
(第138話)バドーダラ
(第139話)スールト

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<過去記事>
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