【インド新規事業立ち上げ物語】(第138話)ウォーターATM


※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
※ 現在Goziokiでは「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の立ち上げ準備を進めている
※ ”SALSH”を通じて、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動を後押しすることを意図している
※ インド現地での動きについては出張の総括動画をご参照

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インドの「スマートシティ目玉取り組み紹介」シリーズ第3弾。

インド西部グジャラート州に位置する都市バドーダラ(人口220万人)では、水管理システムの改善に力を入れていて、中でも3つのプロジェクトが注目を集めている。

洪水監視のためのスマートセンサー
• バドーダラ市はモンスーン期に洪水が多く発生する問題を抱えている
• そこで市内のヴィシュワミトリ川とアジワ貯水池までの水位をリアルタイムで監視するためのスマートセンサーを設置
• センサーはカラドゴダ橋、アコタ橋などの戦略的な場所に設置され、市の水域を包括的にカバー
• このシステムは、以前の手動監視方法に代わるもので、制御室にタイムリーなデータを提供し、水位の上昇に迅速に対応することを目的としている
• 市の消防および緊急サービスを近代化するための広範なイニシアチブの一環でもある

24時間365日の水供給プロジェクト
• バドーダラ市政府(VMC)は、スマートシティミッションの下で、サヤジバーグ、ヴァディワディ、アコタ地区の水供給インフラを改善するための24時間365日の水供給プロジェクトを開始
• このプロジェクトには、家庭レベルでの水消費を監視するスマートメーターの設置が含まれ、家庭への水の最適供給と正確な請求を実現する
• プロジェクトは水槽、オーバーヘッドタンク、サンプ、ポンプステーションの開発および既存の水配給網の改修を含む
• 更にプロジェクトには、高架貯水タンクや地上貯水タンクの建設も含まれ、10年間に亘る包括的な運用と保守の計画がある

ウォーターATM
• 2016年からは、24時間365日の水供給プロジェクトに加えて、バドーダラではスマートシティミッションの下で「ウォーターATM」を設置
• これは、移動中の人々に飲料水の容易なアクセスを提供する革新的な解決策を提供するものであり、従来の水配供給に代わる興味深い代替手段となっている
• 利用者は硬貨やスマートカードを使って支払いを行い、自分のボトルに飲料水を補給することができる
• 清潔な水のアクセスが限られている地域での「ウォーターATM」の価値は高い

このように「水管理」ひとつを取ってみても、掘り下げてみると、日本にいながらでは想像がつかないような世界が広がっている。Goziokiと”SALSH”がインドに取り組む理由のひとつが、課題自体の多様性にあることはこれまでも述べてきているが、今回の投稿を通じてもその一部を垣間見ることができる。

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