【インド新規事業立ち上げ物語】(第177話)インドと英語


※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
※ Goziokiでは「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の開発を進め、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動の後押しを目指している
※ インド現地での動きなどについては出張の総括動画をご参照

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1.数百の言語

インドは多民族国家であり、数百の言語が存在している。公用語はヒンディー語と英語の2つであるが、これに加えて、憲法指定言語と呼ばれるものが22言語ある(アッサム語、ベンガル語、グジャラート語、カンナダ語、マラヤーラム語、マラーティー語、オリヤ語、パンジャーブ語、タミル語、テルグ語など)。そして、地方で使用されているローカル言語、数千人しか話者がいない小言語などを含めていくと、合計で数百の言語になるのである。

このような状況のため、「インドと言語の在り方」を一言で説明することなど到底無理なのであるが、少しだけ「傾向の説明」を以下に試みてみたい。

2.インド北部の場合

ヒンディー語と英語が公用語といっても、この両者は対等なのではなく、どうしても「ヒンディー語が第一言語、英語が第二言語」といった位置付けになってくる。インド人同士も、ヒンディー語での会話がもっともラクである。英語については「誰しもが当然に使いこなせる」というほどではなく、一定の教育を受けていることが前提となる。

3.インド南部の場合

北部では「ヒンディー語が第一言語、英語が第二言語」と述べたが、南部では、そもそもヒンディー語が使われていなかったりする。第一言語と呼べるものは、英語、タミール語、ローカル言語など、南部の地域によっても様々である。

4.英語が使える国

インドは1858年から1947年までの間、90年近くに亘ってイギリスの植民地であった。またイギリスから独立してから、まだ80年は経過していない。そしてこのイギリス植民地時代があったからこそ、インドには英語が浸透していることは皆が知るところである。

インドにとって「英語が使える国」であることは、経済を根本から支えている。「インドで英語が使えなかったら?」と想像すれば、状況は捉えやすいかもしれない。インド人が英語を使えなかったら、ここまで海外で活躍するインド人エンジニアはいなかったであろう。インド人が英語を使えなかったら、海外との交流ももう少し限定的となり、そもそもここまでインド人エンジニアは輩出されなかったかもしれない。英語がインドに根付いたことで、国家としてのインドの運命がどこまでも開けたものになっていったのは間違いのないことと言えそうである。

以前から述べている通り、インドビジネスには「英語が使えるラクさ」がある。そういった利点もうまく利用し、日本企業は、インドの経済成長にどんどんと乗っかっていけると良いのではないだろうか。

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