【インド新規事業立ち上げ物語】(第163話)いつからインド人は世界をリードする存在になっていったのか


※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
※ Goziokiでは「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の開発を進め、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動の後押しを目指している
※ インド現地での動きなどについては出張の総括動画をご参照

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1.世界をリードする存在

前回投稿では、「リバース・イノベーション」の考え方を提唱したインド出身のGovindarajan教授について触れた。今回も、世界で活躍するインド系の人たちを見ていきたい。

いま世界を見渡したとき、Google(Alphabet)、Microsoft、Adobeといった企業のCEOを務めているのが皆インド出身者であることはよく知られている。またこれはビジネスの世界に限った話ではない。例えば世界最高峰の教育機関の一つであるHarvard Business School、そこの学長もまたインド系である。

もちろん、インドの人口が世界一であることを考えれば、これら重要ポジションに多くのインド人が見られることは特段不思議なことではないのかもしれない。ただ事実として、世界をリードする立場にいるインド出身者は多いことを認識していければと思う。

そして、いつからインド人はこんなにも影響力を持つ存在となっていったのか。

2.インド出身の経済学者たち

私個人の話になってしまうが、私が「世界をリードする立場にいるインド出身者」を初めて意識したのは2011年である。当時中国に住んでいた私は、中国経済の動向に大変関心を持っていた。2000年代の勢いある中国の経済成長が落ち着きを見せ始めた頃で、「2010年代の中国経済はどうなってしまうのか?」、このテーマが私の最大の関心事であった。そのときに出会ったのが“ECLIPSE: LIVING IN THE SHADOW OF CHINA’S ECONOMIC DOMINANCE”という本であり、この本を読むことで、中国経済に対する自身の頭の整理が大変進んだことを記憶している。そしてこの本の著者であるArvind Subramanianは、インド人の経済学者である。

またThe Economistの大ファンである私は、グローバル経済に関する記事を読み進める中で、ハーバード大学教授のRaj Chettyの名前を頻繁に目にするようになる。そう、彼もインド出身である。私が彼を知るきっかけとなった記事を併せて以下に載せておく。

(2021年10月)A real-time revolution will up-end the practice of macroeconomics

3.前に進む

総じて能力が高く、また特に洞察力に優れるインド人から、今後も我々は多くのことを学んでいくことになるであろう。またこのような人たちが多く集まっていると考えるだけで、インドという国が持つ可能性についても夢を抱くことができる。インド人ではない私としてできることは、インドやインド人に対する理解を少しでも深め、接点を増やし、その勢いを借りながら共に前に進んでいくことである。

そして今日もまた、どこかでインド出身の経済学者の論説を目にしたり、インド出身の経営者からインスピレーションを受けたりしながら、自分も努力を重ねていくのであろう。

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