【インド新規事業立ち上げ物語】(第158話)インフラ面から考えるサステナビリティ


※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
※ Goziokiでは「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の開発を進め、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動の後押しを目指している
※ インド現地での動きなどについては出張の総括動画をご参照

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ある国がしっかりと成長を遂げているかどうかを見る際、皆さんは何に着目するだろうか。一つポイントになってくるのが「インフラ」である。今回の投稿ではインフラを切り口にして、インドの社会課題を整理してみた。

1.再生可能エネルギーの導入不足
・インドのエネルギー需要は高まっているが、化石燃料に依存し続けることで環境汚染が悪化している。太陽光や風力など、再生可能エネルギーへの投資拡大が必要。

2.水資源管理
・多くの地域で水不足が深刻化している一方で、水の浪費や汚染が進行中。効率的な水資源管理と清浄化技術の導入が急務。

3.廃棄物管理
・都市部ではごみの分別収集やリサイクル体制が未発達で、大量の廃棄物が適切に処理されずに環境問題を引き起こしている。廃棄物管理のインフラ整備が必要。

4.交通インフラと公共交通機関
・都市部の交通渋滞と大気汚染は深刻。電動バスや地下鉄など、環境に優しい公共交通機関への投資が求められる。

5.都市計画と緑地の保全
・急速な都市化による緑地の減少が、都市のヒートアイランド現象を悪化させている。持続可能な都市計画と緑地の保全が必要。

6.建築基準の環境配慮
・新しい建築物に対して、エネルギー効率の高い設計や材料の使用を義務化することで、長期的なエネルギー消費とCO2排出量を削減。

7.農業インフラと持続可能性
・過剰な地下水の抽出や化学肥料の使用が土地の劣化を引き起こしている。持続可能な農業方法への転換と、それを支えるインフラの整備が求められる。

8.エネルギー効率の改善
・産業や家庭でのエネルギー使用効率が低い。省エネルギー機器の普及と、エネルギー効率向上へのインセンティブ制度の導入が重要。

9.スマートシティの展開
・IoT技術を活用したスマートシティプロジェクトを通じて、エネルギー、交通、廃棄物管理などの都市機能を最適化。サステナビリティと効率性の向上を目指す。

10.気候変動への適応策
・海面上昇や極端な気象条件による影響が予測される。洪水防止や干ばつ耐性のある作物の開発など、気候変動への適応策がインフラ整備の一環として必要。

これらの論点を見ていくと、いかにインフラがサステナビリティの実現の鍵を握っているのかが見えてくる。「インド×サステナビリティ」を考える際、課題自体を正確に捉えることはもちろん重要であるが、その方法論についても常に色々な考えをもっていられるよう、引き続き知識の深化に努めていきたい。

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