【インド新規事業立ち上げ物語】(第157話)インドの格差を考える(後編)


※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
※ Goziokiでは「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の開発を進め、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動の後押しを目指している
※ インド現地での動きなどについては出張の総括動画をご参照

+++++

インドの格差を考える上で、前回の投稿ではジニ係数を入り口とした。今回投稿では、様々な格差を列挙することで、全体像を捉えられればと思う。

1.経済的格差

【所得の格差】
・インドでは富の集中が顕著で、国の富の大部分が少数の富裕層によって所有されている。富裕層が国の富の大部分を占めていて、経済成長の恩恵が広範な社会に行き渡っていない状況がある。

【雇用の格差】
・正規雇用と非正規雇用の間にも大きな差がある。非正規雇用は安定性が低く、低賃金で労働条件も悪いことが多い。

2.社会的格差

【カースト制度】
・伝統的なカースト制度は現在も社会的格差を生み出す一因となっていて、低カーストや無カーストの人々(ダリット)は教育や雇用、住宅など多くの面で差別に直面している。

【性別による格差】
・女性と男性の間にも教育、雇用、経済参加の機会に大きな差がある。女性は労働市場で不利な立場に置かれがちで、特に農村部ではこの傾向が強い。

3.教育的格差

【都市と農村の教育格差】
・都市部と農村部では、教育へのアクセスや教育の質に大きな差がある。都市部ではより良い教育機会が提供されているのに対し、農村部では基礎的な教育インフラが欠如している場合が多い。

【貧困層の教育へのアクセス】
・経済的な理由から教育を受けることができない子どもたちが多く、これがさらなる経済的格差を生み出す循環を作っている。

4.ヘルスケアの格差

【アクセスの格差】
・都市部と農村部、富裕層と貧困層の間でヘルスケアへのアクセスに大きな差がある。貧困層は質の高い医療を受ける機会が限られている。

これらの格差はインド社会の多面的な課題を反映していて、経済成長だけでは解決できない深い社会的・構造的な問題を指摘している。インド政府はこれらの問題に対処するためにさまざまな政策を導入しているが、解決には長い道のりがある。

#インド #India #新規事業 #新規事業立ち上げ #インド新規事業立ち上げ物語 #第157話 #ベンチャー #ベンチャー経営 #ビジネス #business #Gozioki #環境問題 #環境教育 #サステナビリティ #sustainability #サステナビリティ経営 #サステナビリティ教育 #教育 #education #資金調達 #SALSH

<過去記事>
【インド新規事業立ち上げ物語】(第125話)開発のアウトソースはスタートアップにとって悪か?
【インド新規事業立ち上げ物語】(第123話)LPやVCが求める回収の時間軸や期待値はどうなっていくのか
【インド新規事業立ち上げ物語】(第71話)ESG投資は本当に死んだのか?
【インド新規事業立ち上げ物語】(第57話)『サステナビリティ経営』急拡大のTipping point

【インド新規事業立ち上げ物語】(第26話)インドのCSR概念を変えた日本人
【インド新規事業立ち上げ物語】(第6話)ビジネスアイディアに価値はない