【インド新規事業立ち上げ物語】(第147話)電子とプラスチック廃棄物を乗り越えるサーキュラーエコノミーへの道


※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
※ 現在Goziokiでは「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の立ち上げ準備を進めている
※ ”SALSH”を通じて、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動を後押しすることを意図している
※ インド現地での動きについては出張の総括動画をご参照

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サステナビリティを考える上では、サーキュラーエコノミーやリサイクルについては外せない。インドももちろん同じである。そこで今回は、電子廃棄物(e-廃棄物)とプラスチック廃棄物に焦点を当ててみる。

1.電子廃棄物

インドは急速な技術進化と経済成長により、大量の電子廃棄物を生み出している。スマートフォン、コンピューター、家電製品の普及が増加するにつれ、e-廃棄物の適切な処理とリサイクルの必要性が高まっている。e-廃棄物は適切に処理されないと、重金属や有害化学物質の漏出による環境汚染や健康問題を引き起こしてしまう可能性がある。

<電子廃棄物に関する規制>
・e-Waste (Management) Rulesは、e-廃棄物の生成、収集、処理、およびリサイクルに関するガイドラインを定めている。拡大生産者責任(EPR)の原則が導入され、製造者、輸入業者、および販売業者に、廃棄物の回収および再処理の責任が課されている。 製造者は廃棄物の回収システムを設置し、消費者は使用済みの電子製品を指定された回収ポイントに持ち込むことが求められている。また「認定されたリサイクラー」制度があり、 e-廃棄物の処理とリサイクルは政府によって認定された施設でのみ行われる。

2.プラスチック廃棄物

プラスチック廃棄物の問題は、海洋汚染や野生生物への影響、都市部の廃棄物管理システムへの負担など、幅広い環境問題に関連している。インドではプラスチックの使用制限や禁止、プラスチック廃棄物のリサイクル促進など、プラスチック汚染を減らすための措置が導入されている。

<プラスチック廃棄物に関する規制>
・Plastic Waste Management Rulesは、プラスチック廃棄物の管理を規制し、プラスチックの使用を減らし、リサイクルを促進することを目的としている。拡大生産者責任(EPR)が導入され、プラスチック製造業者、輸入業者、販売業者、およびユーザーがプラスチック廃棄物の管理に責任を持つ。特定の厚さ以下のプラスチック製袋や一回使い捨てのプラスチック製品の製造、使用、販売、輸送、および貯蔵を禁止されている。製造業者は市場からプラスチック廃棄物を回収し、リサイクルするためのシステムを確立することが義務付けられている。

インドは急速な経済成長、人口増加、都市化の進展に伴い、廃棄物の量が大幅に増加している。この増加は、環境、健康、および経済に多大な影響を及ぼしている。Goziokiと”SALSH”ではe-廃棄物とプラスチック廃棄物を取り巻く環境について正しく理解することでサーキュラーエコノミー、更にはサステナビリティという大きな枠組みでの貢献の後押しについて考えていきたい。

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