【インド新規事業立ち上げ物語】(第79話)三種類のCSR


※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
※ 現在Goziokiでは、「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の立ち上げ準備を進めている
※ ”SALSH”を通じて、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動を後押ししていくことを意図している

+++++

CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)の位置付けを、CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)との関係値に於いて見るに当たっては、第49話の冒頭で紹介している2×2マトリックスが一番分かりやすいのではないだろうか。

その上で、今回の投稿では、CSRそのものをもう少し掘り下げていきたい。

【出典】JICA/Samhita作成レポート(2021年10月)

1.Compliance-driven CSR (コンプライアンス主導型CSR)

  • 【目的】法令遵守を通じたリスク管理
  • 【アプローチ】法律、業界基準、倫理基準に準拠することを重視(例:環境法、労働基準法など)
  • 【特徴】企業が社会的責任を果たすための最低限の要件を満たす

2.Philanthropic CSR (慈善的CSR)

  • 【目的】企業として社会課題と向き合っていく姿勢があることを対外的に示し、ポジティブなインパクトを生み出す
  • 【アプローチ】寄付、ボランティア活動、コミュニティ支援など、直接的な慈善活動
  • 【特徴】企業の利益とは必ずしも直接関連しない

3.Strategic CSR (戦略的CSR)

  • 【目的】企業の長期的な成功と社会的な利益の両立
  • 【アプローチ】企業のビジネス戦略と統合され、持続可能なビジネスモデルの開発、イノベーション、効率性の向上などに重点を置く
  • 【特徴】社会的な課題を解決すると同時に、企業の競争力を高める(例:環境に優しい製品の開発、サプライチェーンの持続可能性の向上など)

+++++

読んでいただいてお分かりの通り、1⇨2⇨3と徐々に重たい内容になっていく。そして3になると、内容としては「CSV」に寄ってくる。

また多くの企業は1〜3のどれがひとつというよりは、複合的なアプローチを取っている。

結局のところ、有価証券報告書などで課せられる「開示義務」のようにハッキリしたものと、社会課題と向き合う「スタンス」のように正解がないものとの間で、今日もCSRは揺れている。

Goziokiでは日本企業としっかり対話を重ね、各社にとってベストとなる取り組みを、(必要に応じて”SALSH”も活用し)後押ししていければと思う。

#インド #India #新規事業 #新規事業立ち上げ #インド新規事業立ち上げ物語 #第79話 #ベンチャー #ベンチャー経営 #ビジネス #business #Gozioki #環境問題 #環境教育 #サステナビリティ #sustainability #サステナビリティ経営 #サステナビリティ教育 #教育 #education #資金調達 #SALSH

<過去記事>
【インド新規事業立ち上げ物語】(第71話)ESG投資は本当に死んだのか?
【インド新規事業立ち上げ物語】(第70話)「制度リスク」という名のチャンス

【インド新規事業立ち上げ物語】(第68話)Goziokiが信じていること

【インド新規事業立ち上げ物語】(第57話)『サステナビリティ経営』急拡大のTipping point

【インド新規事業立ち上げ物語】(第6話)ビジネスアイディアに価値はない