【インド新規事業立ち上げ物語】(第59話)日本で出来ることに優先させてまで、海外でCSRに取り組むのか


※CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆しています。

1.どこでCSR活動を展開するか

現在Goziokiでは、「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の立ち上げ準備を進めている。”SALSH”を通じて、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動を後押ししていくことを意図している。

日本企業が海外でCSRプロジェクトに取り組む際、1つの質問が浮かび上がってくる。

社会貢献の観点では、日本国内でできることも山ほどある。日本企業として、日本の課題に優先させてまで、海外でCSRに取り組んだ方が良いのか?

Goziokiで日本企業のヒアリングを進める中でも、海外でCSR活動を展開する日本企業において、株主から「なぜ日本ではなく海外でやるのか?」と指摘を受けたという企業に出会うことがある。

2.優先順位

これは「社会貢献はどうあるべきか」との問いでもあるため、正解はない。その上で、Goziokiとして、”SALSH”を通じて海外プロジェクトに取り組もうとしている考えについて、下記していきたい。

  • • 大前提として、日本でのCSR取り組みを否定するものではない。CSRは、日本国内でも、海外においても、取り組むべきとの基本スタンスがある
  • • 「どの場所でCSR活動を展開するべきか」の場所選びに関連し、優先順位を付けるのは非常に難しい。国によって、置かれている状況(取り巻く環境)や社会課題の種類が異なるからである
  • • 事業内容の多国籍化が進む中では、「日本企業は日本に対する社会貢献が第一優先となるべき」との発想は必ずしも成り立たなくなってきている。例えば、日本企業であるが、工場がインドネシアにあり、工場の周辺での地域貢献が求められるといった事例がある

結局企業としては、「どこでCSR活動を展開しなかったのか(=一見すると優先されなかった地域)」を気にするのではなく、できることに1つずつ着手していくことになる。

3.学びの観点

第57話でも少し触れているが、今年度より、有価証券報告書の中で人的資本や多様性についての記載が求められてくる。日本企業は、これまでより一歩踏み込んで、サステナビリティ人材の育成に努めることとなる。

そしてサステナビティを捉える上では、「グローバル目線」は必須条件。国や地域によって、課題自体が多岐に亘るからである。そう考えると、日本企業が海外でCSRに取り組むことは、社員も含めた「学びの観点」で効果が大きい。

繰り返しになるが、日本でのCSR活動を否定するものではない。その上で、海外のCSRにも目を向けて、バランス良く対応しながら、全体で一丸となってサステナビリティ・リテラシーを高めていくことが最終的には目指したいところである。

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<過去記事>
【インド新規事業立ち上げ物語】(第57話)『サステナビリティ経営』急拡大のTipping point

【インド新規事業立ち上げ物語】(第30話)改めて「Why India?」を考える
【インド新規事業立ち上げ物語】(第26話)インドのCSR概念を変えた日本人
【インド新規事業立ち上げ物語】(第6話)ビジネスアイディアに価値はない