【インド新規事業立ち上げ物語】(第190話)インドの市場動向と消費者行動(前編)


※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
※ Goziokiでは「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の開発を進め、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動の後押しを目指している
※ インド現地での動きなどについては出張の総括動画をご参照

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<インド市場の機会と挑戦>

1.人口構造

インド経済の急速な成長は、その複雑な人口構造に由来する。特に注目すべきは、若年層の割合が非常に高いことである。ミレニアル世代とジェネレーションZは、市場の新たな潮流を形成している。彼らの消費傾向は、テクノロジーの活用度が高く、新しいブランドや製品に対する好奇心も旺盛である。この若い人口が、今後数十年にわたってインド市場の主要な推進力となる。

2.所得格差と地域差

しかしながら、所得格差と地域差もまた、インド市場の大きな特徴である。都市部では所得水準が高く、消費者の購買力も強いが、農村部では依然として発展途上であり、基本的なインフラさえも整っていない場所が多い。このような格差は、企業が市場戦略を立てる際に、地域ごとの特性を考慮し、それに合わせて製品やサービスをカスタマイズする必要があることを意味している。

3.デジタル化の進展

デジタル化の進展は、インド市場のもう一つの重要な特徴である。インターネット普及率の向上とスマートフォンの普及は、オンラインショッピングやデジタル決済の増加を促進している。これは、電子商取引企業だけでなく、従来の小売業者にとっても、新たなビジネスチャンスを意味している。

4.消費者行動の多様性

消費者行動の多様性は、インド市場の複雑さをさらに増している。宗教や文化は、消費者の選択に深く影響を及ぼし、製品やサービスの市場適合性を左右する。たとえば、宗教的な理由から特定の食材を避ける人々がいることや、地域によって好まれる色やデザインが異なることは、マーケティング戦略において考慮すべき重要な要素である。

5.健康とウェルネスへの意識向上

健康とウェルネスへの意識向上も、特に都市部を中心に見られる現象である。健康食品、有機食品、フィットネス関連製品への需要が急増しており、これらの製品に対する市場は今後も成長を続けると予想される。消費者は自身の健康に対してより積極的に投資するようになっており、これは新たなビジネス機会を生み出している。

これらの要素は、インド市場が持つ膨大な機会とともに、ビジネスを展開する上での挑戦でもある。成功を収めるには、これらの特性を深く理解し、戦略を慎重に計画する必要がある。インド市場のダイナミズムは、適切に対応することで、大きな成功をもたらす可能性を秘めている。

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