【インド新規事業立ち上げ物語】(第171話)アメリカ大統領選の結果がインドに与える影響を考える


※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
※ Goziokiでは「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の開発を進め、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動の後押しを目指している
※ インド現地での動きなどについては出張の総括動画をご参照

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8ヶ月も先の話であるが、アメリカ大統領選挙については相当に盛り上がっている。その一方で、同じく今年行われるインドの総選挙は、「動向」という意味での注目度は低い。これは「インドの選挙が重要ではない」のではなく、ある程度結果が見えているので(インド人民党が勝利してモディ首相が三期目に突入する可能性が高いと言われている)、「選挙結果はどうなるのか?」の観点での話題性はないということ。

ではアメリカの大統領選挙の結果(共和党または民主党)は、インドの政治や経済に対してどのような影響を与えていくのか。この点を考えていきたい。

【防衛】
・トランプ政権下では、米印の防衛関係は強化されている。民主党は多国間協定と国際秩序を重視するが、これは世界のパワーバランスの安定を求める動きである一方、インド、パキスタン、中国といった国々の立ち位置が厳しく見られることも意味している。

【貿易】
・より「保護主義」の色合いが強い共和党が政権を取った場合、インドにとっては国際貿易上のチャレンジとなる可能性がある。

【気候変動政策】
・民主党の方が気候変動政策に対しては積極的である。インド目線では、これには一長一短がある。民主党政権となれば、再生可能エネルギー分野を含め、投資や技術協力が活性化するメリットがある。その一方、温室効果ガス削減に関しより厳しい数値目標を課すプレッシャーも生じてくる。

【移民政策】
・共和党の方が移民に対しては厳しい政策を取る可能性が高い。従って、インド人学生や専門職のアメリカへの流入の観点では、民主党の政策の方が望ましいと考えられる。

単純な白黒問題ではないので、民主党と共和党、どちらの勝利がインドにとって望ましいのかも簡単に述べられることではない。ただ多様化されたインドの経済基盤を見ていると、アメリカの政権がどうなったとしても、インドは大きな存在感のもとで着実に経済成長を重ねていく姿がイメージされる。皆さんはこのあたり、どうお考えだろうか?

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