【インド新規事業立ち上げ物語】(第86話)インパクトの話:その2(規模の経済)


※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
※ 現在Goziokiでは、「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の立ち上げ準備を進めている
※ ”SALSH”を通じて、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動を後押ししていくことを意図している

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1.最大効率を図る

前回投稿に続き、インパクトの話を少々。

CSR活動においては、「社会的リターン」を最大化させたいと考えるようになり、そのためには「効率良く社会的リターンを得ること」を意識する必要があり、そうすると「CSR費用の最適配分」は重要な論点になってくることを述べてきた。この「CSR費用の最適配分」は、”決められたCSR費用”の拠出先をどう選んでいくのかという話である。

今回の投稿では、少し切り口を変えてみたい。

CSR費用が”決められた額”ではなかったとしたらどうであろうか?発想としては、「規模の経済」を用いたいものである。

例えばA社は、1億円を用いてCSR活動を展開したとする。他方B社は、10億円を用いてCSR活動を展開したとする。この場合、もちろんA社・B社それぞれの取り組み内容にもよるが、B社が残す社会的インパクトは、A社のそれより10倍以上に大きい可能性が高い。「規模の経済」の発想である。

2.CSRコンソーシアム

企業がCSR活動のために”決められた額”を拠出するとしよう。企業としては、「どうすれば最も効果的にこのCSR費用を活用できるか?」と考える。その回答は、拠出する額自体を増やしてしまうことである。そうすれば「規模の経済」が働き、拠出額は最大限の効率性の下で活用される。

もちろん企業のCSR費用は”決められた額”であり、それをいきなり増やすことはできない。但し複数の企業が集まれば、その額は大きくなる。事業投資と同じ発想で、自分たち1社では投資できる金額に限りがあるが、他社との共同投資を実行すれば、より巨額な投資を実現できる。

海外でも、AbbVie、Baxter International、Cisco Systems、Gap、Google、Jones Lang Lasalle、Kirkland & Ellis、Lego、Levi Strauss、Microsoftなどは「CSRコンソーシアム」的な発想に基づき取り組んでいることで知られている。

日本でも、企業間連携を通じてこのような動きが広がっていくのは時間の問題である。Goziokiとしては、”SALSH”を通じて、そのあたりの仕組み作りも行っていきたい。

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