【インド新規事業立ち上げ物語】(第69話)グローバル展開を考える上での2つの課題
- ※ CEOブログの一環としてGozioki代表の吉田が執筆
- ※ 現在Goziokiでは、「サステナビリティ教育・支援プラットフォーム」である”SALSH”の立ち上げ準備を進めている
- ※ ”SALSH”を通じて、日本企業の『サステナビリティ経営』やCSR活動を後押ししていくことを意図している
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1.多国展開
“SALSH”は日本(ユーザー企業)とインド(CSRプロジェクト)を繋ぐサービスとしてスタートすることで準備を進めている。
日本では、数多くの企業と日々コミュニケーションを取らせてもらっている。インドでは、多数のパートナーと連携しながら、座組みを構築していっている。またサービスの顔となるプロダクトのプロトタイプ版も完成している。「道筋が見えた!」とまではいかないものの、PDCAは順調に回っていっている。
また日本とインドの両国に対する思い入れは強いが、この2カ国のみを事業の対象としていきたいのではない。ユーザー企業側も、CSRプロジェクト側も、将来的には多国展開できればと思う。
2.強み
今の時点で、日本とインドを繋ぐにあたってはポイントが2つあると思っている。
- 【A】 「言語」「文化」の観点から、問題なく日本企業とコミュニケーションが取れること
- 【B】 海外(この場合インド)で迅速にプロジェクトを立ち上げられること
Goziokiも日本企業として【A】は当然に求められていて、敢えてアピールするようなことではない。一方で【B】は、日本のユーザー企業と話をする際の、Goziokiにとってのアピールポイントとなる。
また【B】を実行することができる非日系企業が、「日本においてGoziokiの競合になるか?」と考えたとき、あまり競合になるとは考えられない。たとえその非日系企業が【B】で強みを発揮できたとしても、日本では、(日本企業である)Gozioki以上に【A】で力を発揮できるとは考えづらいからである。
つまり、日本におけるGoziokiの戦い方は以下となる。
- • 高いレベルで【A】が実行できることを当然の前提とした上で、高いレベルで【B】が実行できることをアピールポイントとしていく
3.課題
ただ、その戦い方で本当にグローバルでも勝負ができるのであろうか。
繰り返しになるが、Goziokiは、日本では、【A】を前提とした【B】である。これが海外に出ると、【A】を前提としなくなる。そうすると、純粋に【B】だけの戦いとなる。例えば「インドで事業を立ち上げるスピード」で言えば、Goziokiよりもインド企業の方が早いと考えられる。そうすると、Goziokiが主張する【B】は果たして「強み」と言えるほどの水準にあるのか?
またAI技術が進展すれば、【A】を理由に非日系企業が日本市場に参入しづらい状況も解消される可能性がある。日本企業は【A】ができるからといって、安全圏にいるとは言えなくなってくる。非日系企業は、(AI技術を駆使して)容易に「言語」と「文化」の壁を乗り越えてくるかもしれない。
先ほど、このように記載した。
- • 高いレベルで【A】が実行できることを当然の前提とした上で、高いレベルで【B】が実行できることをアピールポイントとしていく
ただ、AIの進展によって高いレベルで【A】が実行できることの意味合いが薄れたらどうするのか?また海外市場で、純粋に【B】のみで勝負を仕掛けるとき、Goziokiは本当に強いのか?どこまで行っても、この2つの課題に対する解が今のGoziokiには求められている。
4.AIでは変えられない未来
まさにこの投稿を執筆している最中に、偶々、Gary MarcusのコメントがXで流れてきた。
https://twitter.com/gzeromedia/status/1728881814440177820
AIが変えてくれない世界について触れている。その例として、「自動運転」。この技術自体は何年も前からあるものの、未だに実用化には至っていない。そしてその理由は様々。
この先、AIの進展によって、Goziokiは【A】のような強みを非日系企業に対して発揮できなくなるのかもしれない。或いは変わらず発揮できるのかもしれない。未来のことは誰にも分からないが、いずれの展開になったとしても、Goziokiとして立ち続けていられるよう備える必要はある。
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<過去記事>
【インド新規事業立ち上げ物語】(第68話)Goziokiが信じていること
【インド新規事業立ち上げ物語】(第57話)『サステナビリティ経営』急拡大のTipping point
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