【CEOブログ】ESG投資は本当に死んだのか?
今日の日経に以下の記事があった。
ESG投資が初の減少 2022年、成績低迷・基準厳格化で (日本経済新聞)
日本や欧州ではESG投資は伸びているものの、アメリカでは減少しているという内容。
そこで今回は、「ESG投資は限界を迎えているのか?」について考えていきたい。これは”SALSH”を担いでサステナビリティやCSRと向き合っていきたいGoziokiにとっては重要な話である。
1.今回参照した記事
2022年にはアメリカにおけるESG投資額が減少した(先の日経記事の通り)。その中でも象徴的な出来事として、VanguardによるNZAM脱退がある。詳しくは以下を参照。
Vanguard、NZAM構想から脱退 (ESG Journal)
またこのあたりを詳しく理解するため、今回改めて以下の記事に目を通している。本投稿で記載する内容は、これらの記事に基づいている。
Vanguard Confronts an Inconvenient Truth (Harvard Business Review)
ESG investing is not dead, or even in decline—it is growing up (Quartz)
ESG investing is dying on Wall Street. Here’s why (CNN)
2.サステナビリティ関連活動を否定しているのではない
ESG投資においては、「E(環境)」「S(社会)」「G(ガバナンス)」の3要素を一度に正確に評価する指標がないことがひとつの問題として挙げられている。
大企業はサステナビリティ・レポートの中で、自社の取り組みがいかに社会に対して貢献しているのかを上手に記載するのだが、それはあくまでもその企業自身が語っている物語に過ぎない。ESG評価に関わる共通の基準や指標がないため、企業は自分で物語を語ればそれで良いということになってしまう。
ただ投資家目線では、「その物語を鵜呑みにすることで、ESG投資が本来目指すところに本当に辿り着けるのか?」といった疑問が出てきている。これはサステナビリティやCSRに関わる活動そのものを否定しているのではなく、「それらの活動を正しく評価できているのか?」という、評価方法に対する疑念である。
3.ESG投資が減っていることは、ESGにとっては良いこと
上で紹介した各記事は、いずれも「ESGがこの先も重要であり続ける」点において意見が一致している。また、ESG投資が減っていることは、ESGにとっては良いことと述べている。曖昧であったESGに関する評価方法が見直されているタイミングに来ていて、この見直しを経ることで、ESG投資はより健全な形で拡大できるからである。またそこでは、AIに対する期待もある。全てのデータを、AIを駆使して処理することで、透明性の高いESG評価方法を確立できるかもしれない。
このように、一時的にアメリカではESG投資が縮小している。ただこれは更なる拡大を目指すため、改革のタイミングに差し掛かっているものである。
今回の投稿を締め括る上で、最後に(上にもリンクを貼っている)Quartzより以下文章を紹介したい。
It is time for serious investors to get serious about ESG, ideally to the point that it is no longer an investment “category” but, rather, a mainstream strategy. Perhaps it’s the only logical one for a market concerned with returns for individual shareholders in the transition to a carbon-neutral economy.
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