【CEOブログ】3回目の緊急事態宣言、ワクチン、オリンピックとインド

2020年5月7月、2021年1月に続く4回目となる、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う状況変化の記録。

1.現在の立ち位置

【緊急事態宣言:2回目】
・2021年1月8日から2月7日までの1か月間とし、実施すべき区域は、埼玉県、千葉県、東京都及び神奈川県の1都3県
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202101/07corona.html

・大阪府、京都府、兵庫県、愛知県、岐阜県、福岡県、栃木県の7府県を特措法に基づく緊急事態措置の対象とする
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202101/13corona.html

・栃木県を2月7日で解除することとし、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県及び福岡県の10都府県に変更するとともに、緊急事態措置を実施すべき期間を、3月7日まで延長
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202102/02corona.html

・埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県において、緊急事態宣言を3月21日まで延長
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202103/05corona.html

・埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県について、3月21日をもって、緊急事態宣言を解除
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202103/18corona.html

【緊急事態宣言:3回目】
・東京都、京都府、大阪府、兵庫県について、緊急事態宣言を発出することを決定し、期間は2021年4月25日から5月11日まで
・まん延防止等重点措置は、この期間において、新たに愛媛県で実施することとし、宮城県、沖縄県についても5月11日まで(現対象は、宮城県、沖縄県、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、愛媛県)
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202104/23corona.html

2.日本の足元の論点

今年に入ってからの緊急事態宣言は、昨年の緊急事態宣言と異なり、日中の人々の外出や移動を(結果として)極端に制限するには至っていない。緊急事態宣言が発出されることで大きく変化が見られるのは主に夜間の飲食店の営業であり、「夜に外で飲む」習慣はかなり抑制されてきている。

新型コロナウイルスのワクチンは、各国で昨年末より接種が広がっており、それに伴い新規感染が落ち着いてきている事例も見られる。日本は「ワクチン敗戦国」と揶揄されるほど、接種が遅れており、海外と日本の間で移動制限が続けば、今後は日本の国際活動への参加にも影響が出ることとなる。

※「ワクチン敗戦国」日本が絶望的に後れる惨状(野口悠紀雄)
https://toyokeizai.net/articles/-/424809

この状況下で、2021年夏の開催が検討されている東京オリンピックは実現されるのか。日本国民は、今となっては「大多数が開催に反対」という結果を示すアンケート結果もある。あとは、収入源確保のために開催することが重要と考えるIOC(国際オリンピック委員会)の思惑がどう影響してくるのか。IOCのバッハ会長は今月17日に来日を予定しており、そこでの話し合いで何かしらの進展が見られるものと思われる。

※2021年の東京オリンピック・パラリンピック開催についてどう思う?(紀尾井町戦略研究所)
https://ksi-corp.jp/www.test-ksi.2-d.jp/wp-content/uploads/2021/02/d99b5578ea7bc71347512b6f624fc92d.pdf

3.インドの影響は?

現在、世界に於ける新型コロナウイルスの感染拡大で最も注目しなければならないのはインドである。昨年から始まった世界中での感染拡大以降、どの時点に於ける、どの地域よりも、一日当たりの新規感染者数が多いのが現在のインドである(本稿執筆時点で40万人/日を超えている)。

インドでは、今年3月には宗教行事や選挙キャンペーンに伴う大規模行事が各地で多数開催された。そしてインド感染爆発の元凶と見られる「二重変異株」と呼ばれるウイルス株は、少しずつインド以外の国でも確認され始めている。

またインドは新型コロナウイルスのワクチン製造拠点としての役割も担っているが、今年の1-3月で6,400万回分のワクチンが海外向けに出荷されたのに対して、インド政府は4月単月は120万回分に留めている。世界に出回るワクチン数にも大きな影響が出始めている。

※India’s giant second wave is a disaster for it and the world(The Economist)
https://www.economist.com/leaders/2021/04/24/indias-giant-second-wave-is-a-disaster-for-it-and-the-world

4.今年も4カ月が既に経過

2021年5月となり、今年も既に1/3を終えている。昨年の今頃に我々が想像した未来と現在はどこまで異なっているであろうか。今年の年初に想定していた通りの一年に、今のところなっているであろうか。今我々はどこに立ち、そしてどこへと向かうのか。

前回投稿にも記した通り、事態はゆっくりと時間を掛けて収束に向かって進むものと捉えている。Goziokiはこれまでもグローバルな取り組みを事業の中心に据えてきたが、状況が大きく改善したときに(来年以降と想定)すぐに動き出せるよう備える上では、次なる一手を積極的に打っていくタイミングは実は今年であるとも考えている。