【CEOブログ】「平成」の30年間で日本のグローバル化はどこまで進んだのか?

1989年から始まった30年間に亘る「平成」の時代が終わった。この間、日本のグローバル化はどこまで進んだのか、あるいは進まなかったのか。そしてその状況を踏まえ、我々はどう「令和」の時代を生きていけばよいのか。

グローバル化の進捗

日本に於ける「グローバル化の進捗」を評価する上での絶対的な基準は存在しないが、ここでは「人口」「GDP総額」「貿易依存度」「国外留学生数」の4つを、他の国々と比較することで相対的な観点から見ていきたい。

これら数値は、平成が始まった1989年と、統計として存在している最新2017年のものを採用している。唯一「国外留学生数」のみ、同じ期間での数値が確認できなかったため、世界銀行データで確認が可能な1998年と2013年のものを採用している(他と異なる採用期間であるが、傾向を見る上では参考になり得ると判断しここに掲載するもの)。

【人口】
日本の人口は2010年までは増加しているが、その後は減少に転じている。平成の30年間で日本の人口は「絶対値は大きく変わっていない」が、世界全体の動きとの比較では「相対的に減っている」とも言える。

【GDP総額】
ここでは「GDP成長率」でも「一人当たりGDP額」でもなく、「GDP総額」見ることで経済規模を捉えようとしている。日本のGDP総額は平成の間「絶対値が1.6倍まで拡大している」が、世界の他の国々との比較では「相対的に縮小している」と言える。世界第二位の経済大国であった日本が中国に抜き去られ、そしてその経済規模の差を現在も広げられているのは我々の認識するところである。

【貿易依存度】
貿易依存度は、1989年時点で世界全体39%に対し日本19%と相対的に低い。2017年時点では、世界全体58%に対し日本34%と依然として相対的に低い。また相対的な立ち位置で言うと、この間アメリカが大きく数値を下げている(=他の国々ほどは伸ばしていない)のも印象的。

【国外留学生数】
先に述べた通り、この数値のみ対象期間は他のものと異なる(1998-2013年)。世界の多くの国々が数字を伸ばしている中、日本は「国外留学生数」が4割近く減っている。「学生」という切り口で見ると、「日本は世界の中で、特にアジア国の中では著しく、存在感を下げている」と言い切って間違いがないように思う。

「令和」時代の日本

以上の結果をどのように捉えるかであるが、私としては「平成の30年間、日本のグローバル化は大きく進展していない」と結論付ける一方で、進展していないのは特に問題ではなく、寧ろ次に述べる2つの理由により「当然の結果」と受け止めている。①平成に突入する時点で日本は既にグローバル経済に於いて一定の存在感を有していた(その時点で世界第二位の経済大国)、②平成の間に日本の人口は大きく変化しておらずグローバル化をこれ以上進展させる必要がなかった。

一方で、令和の時代に於いて日本は人口減少が加速していく。即ち、国家の経済活動に於いて生産能力も消費能力も共に落ちていくことになる。これを受けて「国として経済規模を縮小する」判断もあり得るが、一定の経済規模を維持する前提で考えると、「生産」「消費」両方の面での対策が必要となる。生産の面では、女性雇用・高齢者雇用・外国人雇用の促進が国力維持のために必須となり、この内グローバルの観点では海外からの労働力確保が(これまで以上に)重要な課題となる。消費の面では、人口が減る中で生産過剰とならぬよう、消費をしっかりと海外に振り分けていくことが重要となる。

日本では「グローバル化を推し進める必要がなかった平成時代」とは異なり、「令和時代ではグローバル化の加速が経済を支える上で必須」となる。そして我々に求められているのは、この市場で戦っていけるだけの「グローバル人材」になることである。