【CEOブログ】半年振りのBay Area(とAIの理解)


<Hawk Hillより撮影>

半年振りにBay Area(アメリカ西海岸)に出張した。San Franciscoで2日、その後、San Jose(シリコンバレー)で2日を過ごした。

アメリカのハイウェイ沿いには大型ビルボード(広告看板)が林立しており、San Franciscoも例外ではない。ただSan Franciscoの場合、その内容が映画や娯楽の宣伝よりも、Tech企業の広告で占められている点が特徴的である。今回もSan Franciscoの空港から車で市内に移動する際、ビルボードを目にしながら、早々に「Techの街に来た」と実感した。時期的な要因や、単に私が目にした広告の偏りかもしれないが、今回はとりわけStripeのビルボードが目についた。

1.本質を捉えていれば言語化できるが、「ワード」を理解したからといって本質を捉えているとは限らない

Bay Areaで色々な企業と会話をする中で、当然に議論の中心はAIになるのだが、AIの議論は「ワード」に踊らされないことと、「フェーズ」に踊らされないことが肝要と感じる。

「AI」「生成AI」「AIエージェント」「マシーンラーニング(機械学習)」「ディープラーニング(深層学習)」「RAG」「インテンションマネジメント」「マーメイド記法」etc.

上に記載したように、AI関連の「ワード」はたくさんある。そしてそれらの「ワード」をどう説明するのかは、人によって様々である。

例えば、サッカーというスポーツ競技について説明する際、「各チーム11名でプレイするスポーツ」と述べる人もいれば、「原則として手を使わず、足で蹴って点を決めていく球技」と説明する人もいる。異なる説明であるが、どちらも間違ってはいない。サッカーがどういったものかイメージできていれば、2つの異なる説明を聞いても戸惑うことはない。一方、サッカーがイメージできない人は、全く異なる2つの説明を受けて混乱することになる。

AI関連の「ワード」も、文脈や説明者によって、定義の方法が変わるかもしれない。ただそれらの「ワード」がどう説明されるのかは重要ではなく、「構造的にAIを捉えられているのか」「その本質が見えているのか」、そういったところがポイントになってくる。

また個人的には不要だと感じる「ワード」もある。例えば「マーメイド記法」は、文脈によってはシンプルに「言語化」と伝えた方が親切な場合がある。説明者の自己満足よりも、聞き手に本質が伝わることを意識した伝達を追求していきたいものである。

2.本当に「3段階」なのか?

これと全く同じことが「フェーズ」にも言える。AIの議論になると、戦略コンサルなどが以下のように区分する場面が多い。

● AI導入に関わる3つのレベル
● AIエージェント活用についての4つのポイント
● 生成AI活用戦略の3段階

もちろんこれらの説明が自分の頭の整理にとって役に立つのであれば、大いに参考にすればと良いと思う。ただし、3つであろうが4つであろうが、それらは説明する側が便宜的に切った区分にすぎない。「3つのレベルのうち御社はレベル2です」と言われても、私はあまりピンとこない。

ここでも重要なのは、全体トレンドを自分なりに理解することである。その結果として、「3つのフェーズに分類できる」「4つのフェーズに分類した方が自分としては説明がし易い」など、自分なりの解釈が生じるであろう。繰り返しになるが、誰かのレポートに「3段階」と書かれているからといって、実際の変化が3段階で起きているわけではない。

自分の頭で「本質が何であるか」を考えたいものである。

3.「セキュリティー」は経営課題

今年9月から続くアサヒグループへのサイバー攻撃が未だ解決していないこともあり、セキュリティーはタイミング的にホットなテーマであった。

アサヒグループにおける実際の影響を目の当たりにすると、企業にとってのサイバーセキュリティーが単なるIT部門のタスクではなく、重要な経営課題であることがよく分かる。日本企業のセキュリティーは欧米企業と比較して脆弱だと言われることもあるが、しっかりと備えていく必要性を強く感じた。


<肌感覚だが、半年前よりWaymoが増えている気がする>


<今回訪問した先には大体Beviが置かれていた>


<早朝にThe Embarcadero(海沿い)をジョギング>